ジェラートとは?意味・由来・レシピをわかりやすく解説

イタリア料理

ジェラートとは?アイスとの違い

ジェラートはイタリアの伝統的氷菓。アイスクリームより乳脂肪分・※オーバーランが低いため、濃厚でなめらかな口溶けが特徴。素材の味がダイレクト。

※オーバーラン

  • クリーム類を製造する過程で、空気をどれだけ混ぜ込んだかを示す割合のこと
  • この空気の割合(オーバーラン率)が高いほど、製品の容積が増え、口当たりが軽くなる

日本におけるアイスの4分類(JAS規格)とジェラートの位置づけ

日本では「アイスクリーム類」は 乳固形分と乳脂肪分の量によって4種類に分けられます。

  • アイスクリーム
    • 乳固形分15%以上(うち乳脂肪8%以上)
    • 最も濃厚でコクがある。例:ハーゲンダッツ
  • アイスミルク
    • 乳固形分10%以上(うち乳脂肪3%以上)
    • アイスクリームより軽め。植物性脂肪を加える場合も。
  • ラクトアイス
    • 乳固形分3%以上
    • 乳成分は少なめで、さっぱり系。価格も手頃。
  • 氷菓
    • 乳固形分3%未満
    • 水分と糖分が主体。例:ガリガリ君、かき氷

ジェラートはこの分類には含まれません。
イタリア発祥の氷菓であり、JAS規格では「アイスクリーム類」ではなく「独自の伝統菓子」として扱われるのが特徴です。


ジェラートとアイスクリームの違い

  • 乳脂肪分
    • アイスクリーム:8%以上
    • ジェラート:4〜8%程度(やや低め)
  • 空気含有量(オーバーラン)
    • アイスクリーム:30〜50%
    • ジェラート:20〜30%(密度が高く、味が濃く感じられる)
  • 温度
    • アイスクリーム:約-18℃
    • ジェラート:約-12℃(やや高めで、口溶けが良い)

つまり、**ジェラートは「乳脂肪少なめ・濃厚なのに軽い」**という独特のポジションにあります。


ジェラートとシャーベットの違い

シャーベット(sorbetto)は、果汁やシロップを凍らせた氷菓。乳脂肪をほとんど含まず、果物の爽やかさを味わうデザートです。

  • ジェラート:乳製品を使う → クリーミー&なめらか
  • シャーベット:乳製品を使わない → さっぱり&フルーティー

ジェラート専門店でも、フルーツ系は「ソルベ(sorbet)」として並ぶことが多く、食べ比べが楽しめます。

ソルベとシャーベットの違い

「ソルベ(sorbet)」はフランス語由来の氷菓で、果汁やシロップを凍らせたもの。乳製品を含まないのが基本で、味わいはさっぱり。
英語の「シャーベット(sherbet)」とほぼ同義ですが、日本では「シャーベット=ソルベ」として使われることが多いです。

  • ソルベ(フランス語):高級レストランやパティスリーでの表記が多い
  • シャーベット(英語):日本や英語圏で一般的な呼び方

どちらも「乳脂肪ゼロ」「果物の風味を活かした冷菓」という点で共通しています。


グラニテとは?

「グラニテ(granité)」はフランス語で「粒状の」という意味。
シロップや果汁を凍らせながらフォークでかき混ぜて作る、ザクザクした氷の食感が特徴です。
イタリアでは「グラニータ(granita)」とも呼ばれ、特にシチリア島の名物。最近私が行ったはま寿司でも「ぶどうのグラニテ」というデザートがありました。

  • グラニテ(フランス語)/グラニータ(イタリア語)
    • 作り方:冷凍→かき混ぜ→再冷凍を繰り返す
    • 食感:氷の粒が大きめでシャリシャリ
    • 用途:食後の口直しや夏の清涼感あるデザートにぴったり

ジェラート・ソルベ・グラニテのまとめ比較

  • ジェラート
    • 乳製品を使う(低脂肪・低オーバーラン)
    • クリーミーで濃厚なのに軽い
  • ソルベ(シャーベット)
    • 乳製品を使わない
    • フルーティーでさっぱり
  • グラニテ(グラニータ)
    • 粒状の氷菓、シャリシャリ食感
    • 果汁やアルコールを凍らせて作ることも多い

ジェラートの由来(歴史・語源)

語源は「凍ったもの」。16世紀フィレンツェでメディチ家の宴席に供された氷菓が起源とされ、各地で発展。

人気フレーバーと日本ならではの味

  • クラシック:ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、ストラッチャテッラ
  • フルッタ:レモン、マンゴー、ベリー
  • 日本発:抹茶、黒ごま、ほうじ茶、あずき、ヨーグルト

ジェラートを家で簡単に作る方法

材料(4人分)

  • 牛乳 300ml
  • 生クリーム 100ml
  • 砂糖 70g
  • 卵黄 2個分
  • バニラ 少々

作り方(ノーマシン)

  1. 牛乳・砂糖・卵黄を弱火でとろみがつくまで加熱→冷やす。
  2. 生クリーム・バニラを混ぜ、バットに流して冷凍。
  3. 固まりかけのタイミングで30〜40分ごとに2〜3回フォークで混ぜる。

なめらかに仕上げるコツ

  • 撹拌回数を増やして氷結晶を細かくする
  • 砂糖や蜂蜜を少量加えて硬化を抑える
  • 果物ピュレは砂糖をやや増やす

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まとめ

  • 意味:「凍ったもの」
  • 特徴:低脂肪・低オーバーランで濃厚&なめらか
  • 家庭でもOK:途中の撹拌で近い食感へ

よくある質問(FAQ)

Q. メーカーは必要?
A. 必須ではありません。数回の撹拌で十分なめらかに。

Q. 卵なしで作れる?
A. 可能。牛乳・生クリーム・砂糖だけのミルクジェラートも人気。

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